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AHAB / The Call of the Wretched Sea

Call of the Wretched Sea

Country: Germany
Genre: Funeral Doom Metal
Order: 1st Full
Release: 2006

Rate: 89



1. Below the Sun
2. The Pacific
3. Old Thunder
4. Of the Monstrous Pictures of Whales
5. The Sermon
6. The Hunt
7. Ahab's Oath





米作家・メルヴィルの古典小説『白鯨』をコンセプトとしたドイツのフューネラルドゥーム、Ahab。
バンド名も『白鯨』の登場人物であるエイハブ船長から取られています。その徹底されたモチーフは音楽性にも顕著に表れており、広大な海の底知れなさや白鯨という圧倒的な存在に対する畏怖の念がフューネラルドゥームという音楽に合致し漆黒の海底から響いてくるかのようなグロウルや全てを飲み込むうねりの如く押し寄せるリフに鳥肌が立つこと必至。

アルバムには全体を通して確かな意志による流れがあるようで、小曲、4. Of the Monstrous Pictures of Whalesの前後では多少趣が違います。前3曲はメロディアスなフレーズをメインに据えながらも遠大な海洋を彷彿とさせる力強さに満ち、後半の3曲はよりデスメタルに近くなり白鯨との戦いを予期させるほどの荒々しさと不穏さが強調されています。
5. The Sermonの果てしなく続く暗黒模様、反復フレーズによりこっちまで船酔いしてきそうな6. The Hunt、そして7. Ahab's Oathは他のどの曲よりもアンビエント的な音遣いが見られ、それにより荘厳な雰囲気が一層増しています。後半3曲の神聖さも捨てがたいですが、やはり個人的には前半の曲が特に神がかっていると思います。1. Below the Sunや3. Old Thunderは素晴らしいという以外に形容できません。前者は、月の出ていない漆黒の大海原から響いてくる海鳴りのような縹渺たるヘヴィネスの中に一条の光も見出せない波間に揺蕩うかの如く奏でられる耽美なメロディが筆舌に尽くしがたいほどに退廃的でズブズブと水底に堕ちていく感覚を起こさせます。後者は楽曲を取り巻くダイナミズムがまさに作品のコンセプトと合致していて見事という外ありません。曲が進行していくにつれて押し引きを繰り返すリフに激しい渦流となり襲いかかる荒波を想起します。途中、儀軌にて念誦するかのような呪詛も入り巨いなる存在に畏怖の念を抱くこともあるでしょう。これを名曲と言わずになんというか。間違いなく歴史に残る曲ですね。

自らの目指す世界観をこれほどの作品として纏め上げるそのプロデュース力もさることながら、楽器一つ一つをとっても説得力があるので、その音世界も付け焼き刃になっているというようなことはありません。特にドラムは単調になりがちなドゥームの音楽性において、それに陥ることのない演奏を見せつけています。
シンバル類を上手く使って一音一音をタメてゆっくりと展開していく楽曲を殺すことなく進行させていて、静かな中にも爆発力が秘められているので緊張感を増幅させることに成功しています。異形の存在に徹底的に抗うエイハブ船長の強い意志をそのまま作品世界に反映させたような珠玉のメロディと作品のコンセプトが見事に合わさった傑作と言えるでしょう。



Old Thunder





公式HP
http://www.ahab-doom.de/

Facebook
https://www.facebook.com/AhabDoom

テーマ : HR/HM
ジャンル : 音楽

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